管理主のオリキャラの設定です。どうぞご参考程度に。
【名前】Windy・Tinker (ウィンディ・ティンカー)
【性別】女
【学年/クラス】3年D組
【寮】イグニハイド
【部活】サイエンス部
【ユニーク魔法】
『素敵なことを考えるの(シンクオブワンダフォー)』
自身が脳内で鮮明に思い描いた行動、状態を実際に自身の体で行えると言うユニーク魔法。大前提の「自分が素敵だと思えること」さえ守ることが出来ればどんな状態にでもなることが可能。その原理を深く考えてしまったら効果はそこで切れてしまう為、ユニーク魔法を使っている時はいつも以上に楽しそうな様子である。
【性格】授業には毎回しっかりと出る真面目な生徒。幼少期は殆ど家に籠りっきりで過ごしていたため読書や勉強への苦手意識は余り無く、むしろ得意。幼少期のせいか少々世間知らずな所があるが、外に出ることも今までは余り機会がなかっただけで嫌いではない。イグニハイドの寮生らしく、デジタル関連にも強い。平和的な者だけでは無いこの学園でも歳の関係無くどんな生徒にも気軽に話しかけに行く。学園内で大小様々な事件に合った事も一度や二度では無い筈だが、それでも彼女は楽観的に笑って過ごしている。
彼女は何時でも笑って過ごしている。まるで狂って居るかの様に笑って、笑って、笑って…。
【容姿】「たょ錬成」様で作らせて頂きました。
白い肌に宝石のように淡く光るライトサックスブルーの瞳を持った生徒。腰まで延びたブラウンの髪を頭の後ろの辺りで一本の三つ編みに編んでおり、耳にはお気に入りのフックピアスを日替わりで着けている。
制服は規定道理着こなしているが女子生徒の象徴たるスカートは一般より長めにしておりその下の足も黒いストッキングで隠されているため殆ど肌が見えない。靴は髪とほぼ同色のローファー。
寮服は男子と同じ上着を羽織り、足首まであるタイトスカートを穿いている。髪は寮服の装飾と同じデザインのリボンで留めている。足は黒いストッキングで覆われているため、制服同様殆ど肌が見えない。靴は男子と同じブーツで靴底がやや厚めになっている。
【3L】NL、GL可
【備考】嘆きの島出身。
彼女のストッキングの中の足は木の義足である。幼少期に患った病の為膝から下の足は切り落とされており、随時ユニーク魔法を使うことによって松葉杖無しの歩行を可能にしている。自室ではユニーク魔法を使わず車椅子や松葉杖で過ごしていることが多いが、日常生活の中で驚いたり疲れたりするとユニーク魔法が切れ急に倒れることがある為ユニーク魔法の調子が悪いときは大事をとって松葉杖を突いた姿で授業に出席している時がある。身長は160㎝だが、義足は違和感が無い様に作っているだけなので、足があった場合の本来の身長とは多少の誤差がある筈だ。
偶にモストララウンジでホールのバイトをしていたり、ふらふらと校内を散歩していたりと行動力が在る為、知り合いは多い。
名家に生まれた少女は両親の期待通りの優秀な子供だった。幼いながらも大人顔負けの読書量、どんな者とも積極的に関わろうと言う姿勢。それらに加えて魔法が使えた少女は両親に、特に父に病的な程に溺愛され囲われるようにして育てられた。沢山の愛を与えられた少女は「外に出たい。」と言う願いだけ叶えてもらえずに育つ事となった。接したことのある人間は両親、数人の使用人、両親を介して屋敷に招かれる客人だけと言う隔絶された幼少期を過ごした少女はそんな風に育てられたとは思えない様な明るい子供に育った。彼女の生まれながらに持っていた圧倒的な光の力。例えば継母に虐められた灰かぶりの少女が、与えられたチャンスに遠慮なく手を差し伸べられたように。例えば幽閉されて育った髪の長い少女が、勇気と夢を持って生きて往けたように。例えば影が部屋に迷い込んできた大人になりたくない少女が、疑いなく飛ぶことができたように。この少女には生まれながらに光の世界で生きて行ける才能があった。
そう、あったのだ。
十歳のある日の真夜中、少女は両親たちの目を盗み三階にある自室のベランダから外に出ようとした。何日も前から準備していたカーテンを使って作ったロープで外へと出ようとしたのだ。ベランダの柵に足を掛け両腕の力を使って少しづつ、少しづつ地面に近づいていく。半分まで行った所で突然、ロープが切れてしまった。途端、宙に浮く少女。地面へと真っ逆さまに落ちていく中、少女は今まで感じたことの無い浮遊感を感じながら「此の侭空を飛べたら素敵なのに」何て場違いな事を考えていた。重力に従い、幼く小さな体躯は地面に打ち付けられる………
筈だった。少女は無事であった。無事どころかかすり傷も打ち身も、それこそたったの傷一つでさえも無かったのだ。
少女は空を飛んでいた。少女はとても驚いた。落ちた時の衝撃に備えて瞑っていた目をいつまでも叩き付けられないことに違和感を覚え開けば体は地面に叩き付けられる事無く浮いていて。試しに其の儘前に進もうとすれば思った通りに進むことが出来て。段々楽しくなって来た少女は思いっきり空を飛んだり、地面を歩いたりして遊んだ。見える景色は今まで家の窓から見ていた景色や本でしか読んだことの無い事情とは全く違いもっと美しく見えた。嗚呼、其れだけで幼い少女の「外に出たい。」と言う欲求は満たされたのだ。欲求が満たされ、満足して自分の部屋に帰った少女は何時もよりも少し、と言ってもほんの20分程度ではあるが遅く就寝した。疲れて眠ってしまった少女は自らの部屋に入る人影には気付きもせず深い眠りに落ちていった。
次の日、少女は高熱を出した。熱のせいで虚ろな意識の中目の前に居た父は見たことのない感情を失ったような目をして此方を見ていた。母はそんな父を必死に宥めているように見えた。少し眠った後で再び目の前に現れた父は、「重い病気で一週間目が覚めなかったんだぞ。」と言い中身のない張り付けたような笑顔で笑っていた。母は、ベット脇の椅子に座り「御免ね、御免ね、………。」と言いながら手で顔を覆って泣いていた。病み上がりなせいか、動きにくい体を動かそうとして、気付いた。
自らの脚の膝から下が無くなっていることに。
嗚呼、哀れな少女はたった一度外へ出ただけで脚を切り落とされたのだ。そんなの、あんまりだ。泣いて、泣いて、泣いて、泣いて、哭いて、泣いて、涙も枯れて。あの時の父の顔が恐くて、今まで受け取ってきた愛が可笑しな物だと知ってしまって、脚が切り落とされたと言う事実が嫌で。それでも少女は生きようとした。息をして、食べて、眠った。ただ生きるために。
何日か経ったある日、少女は肉体的な疲労と精神的なダメージで重い腕を使い車椅子の車輪を回していた。家の中を、もう歩けはしないが、散歩して幼少期から代わり映えしない廊下と部屋と窓の外の景色を眺めた。その蒼白い顔には何時もの明るい彼女の面影など何処にも無く、只々無表情であった。生きるために息をしてみた、食べてみた、眠ってみた。それでも心は癒える事など無く体調も回復の兆しを見せていなかった。それでも、それでもその瞳にはまだ微かに光が灯っていた。出来れば思い出したくないあの日のことを必死に思い出す。自分は確かに空を飛んでいたのだ。それならばあの魔法と思われる現象は無くした脚の代わりになるのでは無いだろうか。そうだ、その可能性だって有るんだ。希望はまだ…。慣れているとは言えない手の動きでゆっくりと動かしていた車椅子は、いつの間にか自分の覚えの無いところへ辿り着いていた。薄暗い廊下の中で細く光が漏れだしている部屋を見つけ、覗いてみたのだ。暗い部屋は随分奥まで続いている様で、何処からか一定の間隔で電子音が響いていた。少女は車椅子で恐る恐る奥へと進んで行った。あともう少しで光源にたどり着けそうと言う所で彼女は体勢を崩してしまい車椅子ごと倒れ、車輪は歪んでしまった。起き上がるべく、顔を上げて辺りを見回した少女は絶句した。目の前にあったのは、二つの大きな水槽だった。やけに重たそうな蓋には四方八方から管が繋がっており、その先にある一つの機械があの一定の電子音を流していたようだ。でも、重要なのは、そこじゃない。水槽の中には、それぞれ膝から下だけの脚が入っていた。無数の管の内の数本は、″それ″に直接繋がっていた。どうやらこの脚たちは生命活動を続けられているらしい。水槽には、「The love superlative thing.」と書かれたメモが貼ってあった。成程、父は私の全てを愛しているようだ。ただ、果てしなく歪んではいるが。そこまで理解すればもう、我慢できなかった。今までギリギリで保っていた糸が千切れた。今にも溢れそうだった杯に最後の一滴が垂らされてしまった。ブツリと意識が途切れた。
意識が戻ったときに居た場所は自室の中だった。はて、どうやって此処まで帰って来たのか。何時の間に帰って来たのか。何方も分からなかったが何故だかもう悲しくなかった。苦しくなかった。それに、何だか上手に笑えるようになっていた。ふと目線を下にして、自分が車椅子無しで移動していることに気付いた。どうやら何時の間にかあの日の魔法が使えるようになったらしい。自分を守るために、少女の中から自分を苦しめる感情は消え去った。
少女は、静かに、狂っていった。
【募集】誘われれば
【SV】
「(高い青い空に手を伸ばしながら何時も通りの笑顔で楽しそうに笑い)素敵でしょう、私のユニーク魔法。空を飛ぶことも海に潜ることも無条件で出来るのよ。まあ、こんなことユニーク魔法使ってる時に考えちゃったらいけないんだけど。(そう言えば、伸ばしていた手を胸元に戻し、貴方を見据えて少し悲し気に笑った。ユニーク魔法にルールがあるのは当然のことだ。それだけなら他の生徒達と何ら変わりは無いのだが、その目が映す色はそれ以上の何かを語っていた。)」
「ガシャッ(大きな音を立て転んだかと思えば其の儘地面に座り込み、先程まで自らの手の中にあった物を探そうか。)あらご免なさい、今動けないの。そこの松葉杖取って貰えない?(周囲を見回していれば自身の松葉杖とその近くに立つ貴方を見つけ、申し訳なさそうにそれを取ってくれるように頼んだ。それが無いと動けなくて、なんて付け加えて。貴方がそれをどうにかする可能性など微塵も考えていないように頼む。この学園には不似合いな生徒である。)」