──感情とは良くも悪くも強い力を持つ。喜怒哀楽。そして恐怖。これこそが人間の原動力。しかし肥大化し過ぎたそれは具現化し、強大な異能力を齎す。
これは様々な感情がぶつかり合う都市での物語。
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【解説】
<イージス>
街に巣食うタナトスたちの殲滅を目的とする者たちの総称。「然力」という異能力を持つ。彼らは街の中心に大きな屋敷を構えており、そこで生活をしている。一つ屋根の下で暮らしてはいるが全員が血縁関係がある訳ではなく、あくまでも「死神根絶」という目的が共通している集団に過ぎない。
タナトスたちを殲滅し、街の調和を守る様は市民から慕われ、敬意を込めて「イージス様」と呼ばれている。イージスの証として純白の宝石の携帯が義務づけられている。
<然力/ゼンリョク>
イージス全員が持っている異能力。強固な精神力を持った者が己の感情を爆発させた時、発現するとされている。能力の種類は肉体を強化するもの、自然現象を模倣できるもの等、様々で個々の性質に影響されることが多い。しかし生まれつき然力を有する者も報告されており、詳細なことはまだ解明されていない謎多きもの。因力との相違は人間に対しては無害であるという点である。
<タナトス>
街に巣食う死神たちの総称。街の外れにある森の中の館を本拠地としている。人々を惑わせ、その魂を喰らうことで力をつける。「因力」という異能力を持つ。正体はこの世に大きな未練を残して死んだ者の魂が変異し、再びこの世に甦った姿。一度死んでいるため魂は持っていないがコアを有しており、それを破壊されると肉体が崩壊し、消滅してしまう。平時は普通の人間として社会に溶け込んでいる者もいる。
<因力/インリョク>
タナトス全員が持っている異能力。人間の精神を蝕むもの、肉体を強化するもの、自然現象を模倣できるもの等能力の種類は様々で、個々の過去や性格などといった性質に強く影響される。然力との相違は人間に対して有害に働くという点である。
<コア>
タナトスが有する黒い宝石のような物体。人間で言うところの魂に相当する。基本的に心臓部にあるがタナトスたちはこれを自在に動かし、肉体と分離させることができる。中には自分の私物にこれを移植する者もいる。また他者へコアを株分けすることで市民やイージスを強制的にタナトスにすることもできる。
<市民>
イージスやタナトスのように特殊な能力を持たない一般市民。大部分がイージスに護られているということを理解しているが、一部ではイージスやタナトスの存在を信じていない者もおり、中にはタナトスの手に堕ちてしまう者もいる。
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【マップ】
舞台は「グローリーシティ」という架空都市。自然豊かな山々や森林に囲まれている。中世ヨーロッパの面影を色濃く残した街。様々な国籍の人々が集まり、様々な国の文化が渾然一体となっている。
<イージス邸>
街の中心にある大きな屋敷。元は中世に栄えていた貴族の物だったが、タナトスによって一族諸共滅ぼされてしまい、廃屋敷になっていた。後にイージスの拠点として再利用された。
<館>
街の外れの森の中にある館。タナトスたちの拠点となっている。鬱蒼とした森の中にある為、日光が当たることはない。一般人からは死神の館として一種の心霊スポット扱いされている。
<グローリー医療センター>
街の北部に位置する総合病院。最新の医療設備や施設が揃っている。高度な医療行為にも対応できるが、入院中に突然死する患者が相次いでいるという噂がある。
<イレーネ時計塔>
グローリー市立医療センターに隣接する大きな時計塔。街の名所として人気の観光スポット。
<グローリー高等学校>
イージス邸に隣接する高校。全校生徒数600名を超える。制服はなく校則もこれといって厳しくはない。
<ヴァ―チュー大学>
グローリー高等学校から徒歩三キロ地点に位置する私立大学。様々な学部があり様々な資格が取れる。
<ジニアス美術館>
街の中部に位置する世界的に有名な美術館。古今東西あらゆる美術品が集まっている。夜になるとヴァイオリンの音が聞こえるとの噂がある。
<クリード教会>
街の南部に位置する教会。礼拝堂のほかに宿舎や食堂なども整っており、修道士たちが住み込みで詰めている。
(※以上の他に自由に場所を追加していただいて構いません。)