古来より、魔術師は畏怖と尊敬の念を集める存在だ。
超常の力である「魔術」を自在に操る彼らは、古代においては神であり、
中世においては王であり、近世においては権力者であり、
そして、科学が進歩を遂げた近現代においては、迫害を受ける奴隷だった。
強大な魔術師は、時として千年の栄華を国に齎し、時として一夜にして国を亡ぼす。
その力を危険視した人類は、彼らから魔術を奪い取り、何の力も持たない人類として生きることを強いてきた。
秩序という名の抑圧が作り出す均衡は、砂上の楼閣のように儚く、脆い。
その平穏は、ほんの些細な切欠で崩れ落ち、魔術は再び罪なき人たちに牙を剥くだろう。
人類の命運は、人ならざる異端者たちの手に握られている。
§ § §
_用語集_
■ 魔術師
生まれながらにして星痕を有し、魔術を扱うことのできる存在。統計上、世界人口の約0.01%が魔術師だとされている。
女性の魔術師は「魔女」、男性の魔術師は「魔人」とも呼ばれるが、そうした呼称を差別的であるとして嫌う魔術師は少なくない。
一般的に魔術師の素養が遺伝することはなく、突然変異的に生まれるが、例外的に魔術師が多く生まれる家系、血筋も存在する。
過去には特権階級に位置付けられていたが、各国で保護法の成立した近現代では差別の対象であり、現状に不満を持つ魔術師は多い。
■ 魔術
認知、思考、発話、ジェスチャー等によって、エネルギー保存則のような物理法則を破る現象を引き起こす技術。
発動には「魔素」を必要とし、大規模な現象を引き起こすには相応の魔素が必要となる。
魔素さえあれば誰でも使用可能な「一般魔術」と、星痕に結びついた魔術である「固有魔術」が存在する。
※一般魔術の一覧は創作掲示板に記載、詳しくは創作掲示板(一般魔術)をご覧ください。
■ 星痕
魔術師の体表に存在する、円状や環状に並んだ菱形の痣、場所や形状、数、色は様々。
星痕を構成する菱の数が多く、色が鮮やかであればあるほど、魔術師として強い力を持つ傾向にある。
魔術師が魔術を発動する際は星痕が輝き、それを蔽うようにして固有の魔法陣が浮かび上がる。
■ 魔素
大気中に普遍的に存在する未知の粒子、魔術師は星痕を介して体内に魔素を取り込み、魔術を発動する。
体内に取り込んだ魔素は肉体を強化するため、魔術師は身体能力に優れていることが多い。
非魔術師は魔素を取り込むことはできないが、人造触媒と呼ばれる特殊な触媒を使用することで疑似的に魔素を保有することは可能。
■ 触媒
魔術の出力や性質などを調律し、その発動を補助する道具、杖の形状をしたものが多く見られる。
保護法によって所持が制限されており、触媒の所持を許されているのは国の認可を得た一部の人物のみである。
触媒を製作・調整する技術の習得は極めて難易度が高く、技術者の絶対数が少ない上、
ほとんどの場合は個人の性質に合わせて造られるワンオフ品であり、制作費は安くて数十万、高いものでは数百万にも及ぶ。
■ 人造触媒
非魔術師が魔素を取り込み、魔術を使用するための特殊な触媒。通常の触媒と異なり形状は様々で、通常の触媒より厳格に所持が制限されている。
その実態は、魔術師の魔脊と星痕を材料に「人で造られた」触媒であり、材料となった魔術師の人格、そして固有魔術を内蔵している。
多くの場合、通常の触媒より強力なものとなるが、触媒の人格に選ばれた者でなければ扱うことはできず、逆に精神を蝕まれて廃人と化す者も少なくない。
製造は通常の触媒より難解、なおかつ各国政府による技術の秘匿、流通の取り締まりがなされているため、稀少価値は極めて高い。
その為、取引はダークウェブなどを介して秘密裏に行われ、特に強力な固有魔術を内包するものには、億を優に越える値段が付くことさえある。
なお、魔術師は星痕が反発を起こすため人造触媒を使うことができず、無理に使用した場合は星痕の機能が低下・損失する恐れがある。
■ 保護法
魔術師による魔術使用の制限、非魔術師と同等の生活の保障、魔術師に関連する犯罪の罰則などを定めた法律の通称。
この法律に基づいて、魔術師は出生の時点で判別され、様々な身分証明書に「魔術師」として記載される。
現代になって成立したものであり、これによって魔術師は表向き迫害から守られているものの、同時に消極的な差別を助長している。
■ 魔脊
魔素と接触し続けた魔術師の脊髄は、それ自体が魔素を帯びる物質となり、それを魔脊と呼ぶ。
魔脊は非魔術師が魔素を取り込める数少ない素材であり、古くは不老長寿をもたらす霊薬の原料となると信じられていた。
現代では不老長寿の噂を信じるものは少ないが、魔脊が魔素を秘めているのは紛れもない事実であり、
非魔術師に強大な魔術の力をもたらす魔脊の力を狙い、「魔女狩り」を行う者たちの存在が問題視されている。
■ 魔女狩り(魔術師狩り)
魔術師に対する暴行、それを行うものを指す言葉、保護法によって非魔術師に対する犯罪以上の重大な刑罰が科せられる。
近年、魔脊採取を目的とする魔術師の殺害事件が発生しており、「魔女狩り」に対する罰則は更に厳罰化しつつある。
_組織概要_
【術機】_対魔術犯罪特殊急襲部隊“WIZARD”
警視庁公安部の特殊部隊。対魔術作戦を担当し、魔術師や魔術の係る事件への対象、人造触媒の回収を主たる任務としている。
日本警察の部隊でありながら、その実態は政府・民間を問わず対魔術作戦のエキスパートを集めた事実上の傭兵部隊。
部隊員は特例として触媒の所持が許可されるほか、任務遂行の際の犯罪行為が不問とされるなど、様々な特権を有しており、
その存在の機密性や特殊性、そして魔術が使用される戦闘の苛烈さから、その存在を危険視する市民は決して少なくない。
突撃班、狙撃班、支援班からなる複数の小隊で構成されており、構成員にも魔術師と非魔術師が混在している。
【鉄槌】_魔女に与える鉄槌
平和の為、正義の為、或いは利益の為に魔術師たちを迫害する「魔女狩り」を統括する犯罪者集団。
魔女狩りを行い、採取した魔脊の流通によって莫大な利益を上げており、徐々に各国の政府に根を張り始めている。
規模は不明ながら、構成員のうち魔女狩りを行う戦闘員の中には、人造触媒で武装している者も存在し、
その構成員の殆どが非魔術師でありながら、魔術師団体並の戦力を有しており、迂闊に手を出せない現状にある。
非魔術師の戦闘員・工作員のほか、各々の事情で鉄槌に手を貸す魔術師たち、通称「魔術顧問」が存在する。
【夜会】_魔術師たちの夜会
魔術師至上主義の選民思想を掲げるテロ組織、表向きには「魔術師による世界秩序の再構築」を至上命題としているが、
実態は魔術犯罪者や思想犯、その他の過激な思想や趣向を持つ凶悪な魔術師たちの烏合の衆、隠れ蓑と化している。
三年前、四桁にも上る死傷者を出した東京都の大量虐殺事件、通称「魔宴」事件より、全員が国際手配犯に指定されているものの、
空間を渡り歩く魔術を使うとされる「扉の魔女」の存在により、いまだ構成員の逮捕には至っていない。
明確な役割や統率者の存在しない、「異常者」という一点のみを共通点とした魔術師同士が緩やかに繋がる組織である。
_エリア_
【東京】
言わずと知れた日本の首都、ネオンに照らされる超高層ビルから歴史的な寺院まで、現代的なものと歴史的なものが混在している。
現代最悪の殺戮事件と言われる「魔宴」事件以来、魔術師に関連する思想・問題の最前線と化しており、治安は悪化の一途を辿っている。
■ バー&カフェ「Oz(オズ)」
都内某所、雑居ビル六階に位置するバー&カフェ、バーエリアとクラブエリアに分かれており、シーシャなども楽しめる。
術機の協力者が経営しており、警察内では厄介者かつ鼻つまみ者である術機構成員たちの溜まり場となっている。
表向きは普通のバー&カフェとして経営されているものの、術機の拠点と化していることは魔術師の間では公然の秘密であり、
術機の構成員以外でOzに立ち入る魔術師はよほどの世間知らずか、さもなくば怖いもの見たさの変人である。
■ 聖アビゲイル大聖堂
神の恩寵を受け、三桁に及ぶ悪しき魔術師の処刑に関与したと伝えられる十七世紀末の人物、「聖アビゲイル」に捧げられた教会。
外観には二つの尖塔や金色の十字架、バラ窓などの美しい装飾が施され、内部には大きなステンドグラスや大理石の祭壇などを備える。
聖アビゲイルを聖女として見做しているのは、「反魔術派」とも呼ばれる魔術師の存在に否定的なごく一部の宗派のみであり、
それ故に生活圏から遠ざけられるようにして山奥に建っているが、それに目を付けた鉄槌の出資者によって秘密裏に買い上げられ、
表向きは教会として存在しつつも、地下室などを増築された上で鉄槌の構成員たちの活動拠点の一つとして活用されている。
■ 「館」
扉の魔女の固有魔術を受けた扉を潜ることによってのみ訪れることのできる、異空間上に存在する洋館のような建造物。
夜会の構成員たちは星痕に扉の魔女の固有魔術が埋め込まれており、念じることであらゆる扉を「館」に繋げることができる。
「館」は、元々は通常空間に存在する一般的な洋館だったが、扉の魔女によって異空間に引きずり込まれたのち、
様々な魔術的改造と夜会の構成員たちによる無秩序な改築が繰り返され、九龍城めいた迷路のような建造物と化している。
物理法則などは通常通りに働き、空気なども存在してているが、窓の外には何もない暗闇だけが広がっており、
飛行手段を持たずに外に踏み出したが最後、意識が途絶えるその時まで、果てのない奈落に向けて落下し続けることになるだろう。
※エリア募集中、詳しくは創作掲示板(エリア)をご覧ください。
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『キャラクターテンプレート(魔術師用)』
「SV」1~3個
【名前】英名、和名、どちらでも。
【読み】読み仮名を記入。
【異名】組織内でのコードネーム、あるいは他組織からの呼び名など。
「○○の魔術師(魔女、魔人)」のような形式で記入。
【年齢】現実的な範囲内で。不明とする場合は管理者に相談を。
【性別】中性、無性別は不可。不明とする場合は管理者に相談を。
【容姿】誰もが見惚れる絶世の美女、などの過度な美化は控えるように。
メーカーを使用する場合は必ずメーカー名を記入、画像のみは不可。
【星痕】星痕の場所や形状、数、色などを記入。
【性格】極端に絡み辛くなるような性格は非推奨。
【組織】所属している組織。術機 or 鉄槌 or 夜会
【役職】所属組織での役職を記入。
【魔術】固有魔術を記入。
【触媒】触媒の形状などを記入、メイン(殺傷用の長杖)とサブ(鎮圧用の短杖)の二つまで所持可能。
【武器】触媒以外の武器、現実的に持ち運べる範囲での所持が可能。
銃火器などの入手困難な武器を所持する場合は入手経路を明記すること。
【備考】キャラの過去、趣味などご自由に。
【募集】幼馴染や兄弟など、募集があればこちらに。
『キャラクターテンプレート(非魔術師用)』
「SV」1~3個
【名前】英名、和名、どちらでも。
【読み】読み仮名を記入。
【異名】所持している人造触媒の元となった魔術師の異名など。
「○○の魔術師(魔女、魔人)」のような形式で記入。
【年齢】現実的な範囲内で。不明とする場合は管理者に相談を。
【性別】中性、無性別は不可。不明とする場合は管理者に相談を。
【容姿】誰もが見惚れる絶世の美女、などの過度な美化は控えるように。
メーカーを使用する場合は必ずメーカー名を記入、画像のみは不可。
【性格】極端に絡み辛くなるような性格は非推奨。
【組織】所属している組織。術機 or 鉄槌 or 夜会
【役職】所属組織での役職を記入。
【魔術】人造触媒の固有魔術を記入。
【触媒】人造触媒の形状などを記入、一つのみ。
【武器】触媒以外の武器、現実的に持ち運べる範囲での所持が可能。
銃火器などの入手困難な武器を所持する場合は入手経路を明記すること。
【備考】キャラの過去、趣味などご自由に。
【募集】幼馴染や兄弟など、募集があればこちらに。
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_注意事項_
・当なりきりは「魔術」という概念が存在する世界の現代日本、東京を舞台にしています。
・デュラララチャットの規約を遵守し、節度ある言動、不快感を与えないような言葉選びを心掛けてください。
・二枠以上(240文字)のロルを推奨します。五月雨ロル、理不尽な確定ロルなどはお控えください。
・PCのロストは可能。ただし、必ずお相手様の許可を得た上で行うようにしてください。
・恋愛は特に制限しませんが、過度な過激描写は出来る限り控えるようにしてください、猟奇的なものも同様です。
R-18(R-18G)に該当するロルは、内緒機能を用いたものを含めて全面的に禁止します。
・版権キャラの明確なコピー、世界観にそぐわない出自、強力すぎる戦闘能力、申告していない魔術の使用など、
設定に問題があると管理者が判断し、改善の傾向が見られない場合、参加をお断り、参加許可を取り消しさせて頂く場合があります。
・過度な設定の後出しや付け加えは、管理者が適切であると判断した場合を除き、基本的に許可できません。
設定を伏せた状態で参加する、設定を付け加える場合は、事前に管理者に相談をお願いします。
・設定に画像を添付する場合、必ず出典を明記してください。無断転載が発覚した場合は即座に除名処分とします。
・当なりきりは完全予約制です、希望する組織の役職を明記し、予約の書き込みをしてください。
予約期限は三日間です。延長は一度限り、延長期間は三日とします。
・設定投下時は、必ずパスワードを設定し、出来る限りメモなどに残すように。
万が一パスワードを紛失した場合は、削除申請の後に再投稿するようにしてください。
・人数制限のある役職に就いた方の浮上率が余りにも低いと管理者が判断した場合、事前の告知なく役職から外させて頂く場合があります。
・部屋立ては自由です。部屋名は「異端者たちの夜【掲示板制】」、画像機能はOFFにしてください。
・質問、相談などありましたら、いつでも管理者にお声掛けください。
・掲示板が荒らされた場合は管理者が対応します。掲示板上での反応はしないようにしてください。
※2022年1月13日 追記
・見学として部屋に入室する場合、参加者様方の迷惑にならないよう、過度な発言は控えるようにしてください。